海外ローミング(国際ローミング)の高額請求事例!「パケ死」回避策やお得な通信手段も解説
この記事では、海外ローミング(国際ローミング)の高額請求について徹底解説します。
海外でもスマホでのインターネット通信は必須。しかし、いざ海外でネット利用するとなると、日本と異なる料金体系で高額請求されるのでは?などと心配になるものです。実際、海外ローミングによる高額請求事例、いわゆる「パケ死」は多発しています。
海外でも安心してスマホを利用できるよう、高額請求の簡単な回避策や、海外渡航時の通信費を安く抑える方法も紹介していきます。ぜひ、海外渡航の際はお役立てください。
「海外ローミング」で超高額請求になる原因
海外ローミング(国際ローミング)とは、契約しているドコモ・au・ソフトバンクなどのキャリアを介して、海外の回線で通信サービスを行うことです。
手持ちのスマホを利用できる点は非常に便利ですが、海外での高額請求事例は、この海外ローミングの設定や使い方が原因です。データローミングは適切に利用しなければ、知らない間に高額な料金が発生します。その金額も、1日に20万円、数日では100万単位と、信じられないようなケースも…。
なぜ、データローミングを使用して高額になるのかその理由から解説します。
- 主な原因は海外データローミングの「仕組み」にあり
- 渡航先が「定額サービス」対象外のケースも
- アプリの自動更新やデータのバックアップで気付かぬうちに使いすぎ
超高額請求が考えられる原因について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
主な原因は海外データローミングの「仕組み」にあり
各キャリアが提供している海外データローミングを利用すると、高額な通信費が発生する可能性があります。
海外データローミングサービスは、日本国内の契約とは異なり、主にデータ量を使った分だけ料金が発生する従量制。短時間の地図検索やアプリを使用するだけでも、データ量を消費し、その分の料金が加算される仕組みです。
定額プランもありますが、事前申し込みや専用のWebサイトでの設定が必要なケースがほとんどです。さらに、データローミングはスマホの設定をデータローミングをオンにするだけ。定額プランに加入せずに、オンにしたまま利用すれば、高額請求の可能性は高いでしょう。
渡航先が「定額サービス」対象外のケースも
各キャリアでは海外向け定額プランを提供していますが、適用になるのは、すべての国や地域ではありません。定額対象外エリアでは、従量課金制が適用され、いつの間にか高額な通信料になってしまう可能性があります。
- docomo(ドコモ):1.6円/KB
※Softbankやauでは高額請求になりやすい海外ローミングの従量制が順次廃止されています。
また、定額サービスの料金体制は、そもそも国内の料金プランよりも高めに設定されています。キャリアの定額ローミングの料金は24時間単位でみれば、数百円から1,000円ほどとあまり高く感じないしょう。しかし、長期間利用すれば数万円と、予想外に高額な料金になっているケースも多いようです。
アプリの自動更新やデータのバックアップで気付かぬうちに使いすぎ
アプリの更新やクラウドストレージ(写真など)のバックアップでも、データ通信をかなり消費します。
アプリの更新は、アプリの品質や使用感向上などを目的として、月に数回と頻繁に行われています。スマホの中にあるアプリが月にアップデートするのに使用するデータ量は、月に3~4GBほど。そのため、自動更新に設定していると、データ量が知らない間にかかってしまいます。
Softbankより引用「アプリケーションなどが自動的に通信を行い、パケット通信量が数千円/日以上となる場合があります。」
クラウドストレージとは、インターネット通信を使って、クラウドサーバー上にデータを保存することです。写真や動画を保存するiCloudやGoogle Driveのようなサービスを指します。クラウドストレージでも定期的にデータのバックアップを行っているため、自動更新にしていると高額な通信費の可能性もあります。
海外ローミングの「定額プラン」でも高額請求?考えられる原因とは?
海外ローミングの仕組み自体が、高額請求の要因になりやすいことは挙げましたが、「定額プラン」でも高額請求は十分考えられます。
- 原因①:そもそもプラン料金が高め
- 原因②:渡航期間が長い
- 原因③:国際電話を頻繁に利用
詳しい原因について、それぞれ以下解説していきます。
原因①:そもそも海外プラン料金が高め
海外ローミングは定額プランであっても、もともとの料金がだいぶ高めに設定されています。各キャリアの定額プランを表にまとめたので、比較してください。
docomo | au | Softbank | |
---|---|---|---|
①24時間単位の定額プラン | 「世界そのままギガ」 1時間200円 24時間980円~ |
「au海外放題」 予約割適用:800円/24時間~ 通常:1,200円/24時間 |
「海外あんしん定額」 定額国L 3GB/24時間:980円~ 定額国S 1MB/24時間:1,980円~ 飛行機・船舶 50MB・1時間:980円~ |
→使えるデータ容量 | 国内契約のデータ容量 | 無制限 ただし、大量のデータ通信があった場合は速度制限もあり |
各規定のデータ容量 |
②データ量無制限の定額プラン | 「ギガし放題」 最大2,980円/日 |
「海外ダブル定額」 最大2,980円/日 |
「アメリカ放題」:無料 海外パケットし放題:最大2,980円/日 |
→使えるデータ容量 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
①②のプラン詳細 | >> docomoの海外プラン詳細 | >> auの海外プラン詳細 | >> Softbankの海外プラン詳細 |
各キャリアの海外定額プランは1日980円ほどですが、国内契約の料金であれば約150円~250円(月額4,500円~7,500円のプランより計算)です。格安SIMであれば、海外料金との差額はもっと大きいでしょう。
さらに、使えるデータ容量も比較すると、海外定額プランはあまり条件がよいともいえません。24時間単位の定額プランは、小容量で割高、使えるデータ容量に制限や速度規制もあります。
海外の定額料金を国内料金と同じように考えていると、あまり使っていないのに高額と感じてしまうでしょう。
原因②:渡航期間が長い
海外の定額プランは渡航先の滞在期間が長くなればなるほど、料金が高くなる傾向にあります。
海外の定額プランは長期滞在にも対応しており、最大30日の日時設定ができたり、自動停止しても再設定すればずっと使い続けたりできます。
24時間単位だと980円と安く感じる金額も、30日利用すれば29,400円。無制限の定額プランだと、1カ月89,400円と10万円近くなってきます。日本と同じようにデータ容量を気にしないスマホの使い方だと、高額請求の可能性も高くなるので注意しましょう。
原因③:国際電話を頻繁に利用
海外ローミングでの通話は定額料金ではありません。使ったら使った分だけ料金がかかり、さらに海外では「着信時も」料金が発生します。電話を受けた際、1分ごとに料金がかかります。
着信料は国やキャリアによって異なりますが、アメリカの場合だと、1分ごとに165円~175円。船舶では1分650円とかなり高額です。
また、海外ローミングを使用した通話は、基本は国際電話料金です。日本にいる家族や友人の携帯電話にかけると、国際料金になります。1分120円以上なので、うっかり長電話すれば、高額な料金になってしまうでしょう。
海外ローミングの場合は、同じキャリア同士の通話無料やかけ放題のオプションなども適用されないので、無料だと思って使いすぎたりすることのないよう、十分注意しましょう。
海外ローミングで超高額請求を回避する方法
海外で高額請求にならないための対策を紹介します。
データローミングをオフ設定にする
一番効果的なのは、データローミングの設定をオフにすること。海外でのインターネット通信やアプリの使用はできないので、高額な通信費が発生しません。ただし、通話やSMSの使用は可能なので、通話は特に注意しましょう。
設定は簡単なので、以下のとおりに操作してください。
【iPhoneの場合】
- 設定をタップする
- ネットワーク通信をタップする
- 通信のオプションを選択
- データローミングをオンにする
【Androidの場合】
- 設定をタップする
- ネットワークとインターネットをタップする
- インターネットをタップする
- 通信業者の横にある設定アイコンをタップする
- ローミングをオンにする
キャリアの定額ローミングプランの使用以外は、オフにしておくと安心です。
機内モードをオン設定にする
機内モードとは、スマホの通信機能をオフにすることです。機内モードにすると、スマホ本体の機能(カメラや電卓など)以外は、すべて使用ができません。
- 使用できない機能:電話・メールの送受信・アプリ・インターネット通信・SMS
機内や現地のフリーWi-Fiを利用する際は、Wi-Fi設定だけをオンにすれば使用できます。
アプリの自動更新をオフにする
アプリの自動更新をオフにすれば、知らない間に消費されるデータ量を抑えられます。設定を「アプリの自動更新をしない」か「Wi-Fi接続のみアプリを自動更新」に変更しましょう。
【iPhoneの場合】
- 設定からApp Storeをタップする
- アプリのアップデートをオフにする
【Androidの場合】
- Google Playストアを起動し、右上のアイコンをタップ
- 設定を選択し、ネットワーク設定をタップ
- アプリの自動更新をタップ
- 「アプリの自動更新しない」か「Wi-Fi経由のみ」のどちらか選択
帰国したら、アップデートを自動に切り替えてください。
クラウドストレージのバックアップを停止する
iCloudやGoogle フォトなど利用しているクラウドサービスの設定を変更すれば、自動更新されません。
- iCloud:設定からアイコンをタップ→Apple IDからiCloudへアクセス→iCloudパックアップをオフ
- Google フォト:アカウントにアクセス→Google フォトの設定をタップ→バックアップをタップしオフに切り替え
スマホ内の動画や写真の保存には上限があるため、保存の空き容量には注意してください。
海外ローミングで高額請求にならない!安くスマホを利用する手段
高額請求の可能性がある、海外ローミング。代わりのインターネット通信手段として、安く利用できる方法を紹介します。
ポケットWi-Fiを利用する
とにかく通信費を安く抑えたい方は、ポケットWi-Fiがおすすめです。とくに長期間滞在する場合、通信費の総額に大きな差が出てきます。どのくらい滞在したら、いくらになるのか比べてみました。
ポケットWi-Fiと大手キャリアの海外ローミングを、韓国の通信費用で比較すると、次のような違いがあります。
ポケットWi-Fi (海外WiFiレンタルショップ「無制限プラン」) |
海外ローミング (ドコモ定額プラン「世界ギガし放題」最大2,980円/日) |
|
---|---|---|
3日間 | 2,500円(2,910円) | 8,940円 |
5日間 | 3,750円(4,850円) | 14,900円 |
1週間 | 5,250円(6,790円) | 20,860円 |
1カ月 | 23,250円(30,070円) | 89,400円 |
※海外WiFiレンタルショップは別途レンタル料金220円/日がかかり、()の金額は通信料とレンタル料の合計です。
同じ無制限プランですが、3日間でも6,000円以上の差額があり、長期間使えば使うほど、差額は大きく開きます。また、海外WiFiレンタルショップであれば、電源をオフにした日は料金が0円となり、通信費の節約も可能です。例えば、5日間の韓国渡航の場合、渡航日と帰国日の2日間を電源オフにして利用しなければ、料金は3日間の通信費2,250円+5日間のレンタル料1,100円で合計3,350円です。通常の5日間利用と比べて1,500円の節約になります。
ポケットWi-Fiも各会社によって料金が異なるため、海外WiFiレンタルショップのような安く料金を抑えられるサービスを選びましょう。
>>海外WiFiレンタルショップの簡単シミュレーションを試してみる
渡航先で使えるSIMカードを購入する
海外用のSIMカードを入れ替えて、ネット通信や電話を利用する方法があります。通常、スマホの側面にあるトレイをピンで引き出して、海外用のSIMカードに入れ替えます。
海外用のSIMカードは日本や渡航先で購入でき、SIMカードの種類によってはデータ通信だけではなく、現地の電話番号を取得することも可能です。
韓国の場合、3日間無制限データ通信のみであれば、約1,000円から購入できます。しかし、入れ替えや設定に手間がかかり、スマホはSIMフリーという条件があります。また、入れ替える時にSIMカードを紛失するトラブルもあることから、少しハードルが高く感じてしまうでしょう。
渡航先のフリーWi-Fiを利用する
フリーWi-Fiを利用すれば通信料はかからず、最も安く済ませられるでしょう。
海外のホテルや公共施設などでは、無料のWi-Fiが利用できる場所が増えています。韓国やシンガポールなど国によっては政府が提供するWi-Fiがあるなど、日本よりもフリーWi-Fiが充実しています。
利用方法はパスワードを入力するだけや、メール登録して電話番号を入力する必要があるなど、さまざまです。接続時間は無制限ではなく、2時間ごとに切れて再接続し直すスポットがほとんどのようです。しかも施設内など、スポットのすぐ近くでしか使えません。
便利なフリーWi-Fiですが、不特定多数の利用者が多いため、速度が遅くなったり、セキュリティ面の不安があったりなど、万全ではありません。さらに、フリーWi-Fiが浸透していない国も多く、中国のように制限されているサービスもあります。どこでも安全に使えるWi-Fiなら、別の方法がおすすめです。
海外ローミングで高額請求が心配ならポケットWi-Fi
海外でスマホを利用する際は、高額請求されないよう、データローミングを必ずオフにしましょう。海外ローミングは定額プランもありますが、そもそもの料金が高く設定されているため、安くは利用できません。
海外でスマホを安く利用するならば、ポケットWi-Fiがおすすめです。とくに、電源をつけた日だけ通信費が発生する海外WiFiレンタルショップならば、通信費も安く抑えられます。設定は簡単、無制限プランは海外ローミングよりもかなり安くなります。ぜひ、海外への渡航の際は、海外WiFiレンタルショップをご利用ください。
海外ローミングの高額請求に関するQ&A
-
Q海外ローミングの高額請求っていくらぐらいになる?
Aケースによってさまざまですが、いずれの場合もかなり高額な料金が請求されています。1日だけで20万円や数日間で数十万と、数十万円単位の請求がほとんどです。高額な料金にならないようにしっかり対策しましょう。
-
Q海外ローミングが高額請求に!払えない場合どうしたらいい?
Aまずは、請求内容に誤りがないか、契約のキャリアに相談しましょう。海外ローミングプランの事前説明がきちんとされていたか、不備がなかったかを確認してください。それでも解決しない場合は、国民生活センターに連絡しましょう。
-
Q海外でモバイル通信をオンにしてしまった!どうしたらいい?
A定額の海外ローミングプランを利用しているならば、オンにしていても問題ありません。しかし、別の通信手段を利用している場合は、すぐにオフにしてください。帰国後、請求金額が気になる方は、契約キャリアに問い合わせてみましょう。
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