中国で使える地図アプリ「高徳地図」「百度地図」の使い方【GoogleMapは使えない?】
中国で使える代表的な地図アプリの使い方を紹介します。
地図アプリは旅や海外滞在には欠かせないアプリ。ですが、中国では、日本で多くの人が使っているGoogleマップが使えません。そのため、中国で使える別の地図アプリをインストールしておく必要あります。
「中国ではどんな地図アプリが使える?」「日本語対応している?」「Googleマップを中国で使う方法はないの?」このような疑問を解決します。また、2つの地図アプリを比較し、ダウンロードから検索方法まで徹底解説しています。
中国へ渡航予定の方は、現地で地図アプリが使えるよう、参考にしながら設定しましょう。
中国では地図アプリのGoogleMapは使えない!?
中国本土では、Google MapなどのGoogleサービスやYouTube、LINEやInstagramなどが使えません。
主に次のような理由が挙げられます。
- 中国の厳しい情報統制
- 中国とGoogleとの対立
- 地理情報の規制
中国では、グレートファイアウォール(金盾)と呼ばれるインターネットの検閲システムにより、接続の監視や遮断が行われています。海外サービスを厳しく監視することで、情報を統制しています。
そのため、2010年にGoogleが中国から撤退し、Googleマップを始め、Googleサービス(Gmail、Google Play、YouTubeなど)全般が利用できなくなりました。
また、中国では安全保障上の理由から、地理情報データの持ち出しや利用を厳しく規制しているのも、海外企業のGoogleマップが使えない要因とも言えます。現在は、国家測量製図地理情報局から特別な許可を得た企業のみが、詳細な地理情報を扱えるようになっています。
中国国内では、Google関連のサービスだけではなく、海外提供のサービスがほとんど利用できません。以下を参考にして、日本や中国国内の連絡は別の手段を使いましょう。
中国で使えないサービス | 中国でも使えるサービス |
---|---|
・Google (Gmail、検索を含むGoogleのサービス全般) ・各種SNS:Facebook、Instagram、X(旧Twitter)、YouTube ・各種メッセージアプリ:LINE、WhatsAppなど ・海外のニュースサイトのアクセス |
・スマホ自体のSMS、Yahooメール ・Microsoftの関連サービス(Outlook、Bing、One Drive、Teamsなど) ・Skype、Zoom、Slack、Chatworkなど |
ただし、Googleマップなどをどうしても使いたい場合は次のような手段があります。
中国にいくならVPN付きポケットWi-Fi必須!
中国渡航中に、Googleをどうしても使いたいのであれば、VPN付きポケットWi-Fiを利用するという手があります。VPN(Virtual Private Network)とは、認証設定や暗号化を行なって、公共のインターネット回線に、仮想の個人用ネットワークを構築する仕組みです。
簡単に解説すると、通信情報の内容を覆い隠してデータ通信を行い、監視や検閲ができない状態にします。監視も遮断もされないので、中国以外のサーバーへ問題なくアクセスできるというわけです。したがって、VPN付きポケットWi-Fiがあれば、中国から金盾を経由しても、普段利用するサイトやサービスに接続できるようになります。
しかし、すべてのVPNが大丈夫というわけではありません。中国本土では、近年、政府が認めた通信サービス以外は違法として、VPNに対して厳しい取り締まりをしているのも事実です。また、突然VPNが不安定になることも考えられます。無料のVPNなどセキュリティが脆弱なサービス避けて、有料のものから選択しましょう。
中国でも自由にインターネットが使えるサービスといえば、ポケットWi-Fi。その中でも、通信料の安い海外WiFiレンタルショップは個別のネットワークとパスワードで通信を保護しているので、セキュリティ対策も万全です。
>> 中国でWi-Fiレンタルを利用した際の料金を簡単シミュレーション!滞在期間とプランを入力!
中国でおすすめの地図アプリは「高徳地図」と「百度地図」
中国でGoogle Mapが使えないのであれば、中国の地図アプリで代用するのも1つの手です。中国で使用できる地図アプリは、いろいろあります。
おすすめの地図アプリは、中国版Google Mapとも呼ばれる「高徳地図」と「百度地図」の2つです。
高徳地図 | 百度地図 | |
---|---|---|
対応言語 | 中国語のみ | 中国語のみ |
対応国 | 中国国内のみ | 世界 200 以上の国と地域 |
インストール方法 | 中国のApple StoreまたはGoogle Playからインストール | App StoreやGoogle Playからインストールが可能 |
特徴 | ・ナビの正確性が優れている ・検索スピードが早い ・アリペイに連携している |
・直感的に使える ・一部日本語(漢字表記)で使える ・オフラインで使える ・地図アプリ以外でも翻訳機能など使える機能が豊富 |
基本的に中国語での使用になりますが、Google Mapと同様の操作感なので、スポット検索やルート検索など、基本的な操作は直感的にできます。
高徳地図と百度地図について、インストール方法や使い方、主な機能などをそれぞれ紹介していくので、参考にしてください。
高徳地図
高徳地図とは、中国の世界的なテクノロジー企業である「アリババグループ」が運営する、中国国内に特化した人気の地図アプリです。2019年の調査では、それまで中国No.1シェアだった「百度地図」のユーザー数3.19億人を超え、3.46億人のユーザー数を獲得しました。
メモリ使用量が少なく、スピーディーなルート検索が可能で、低スペックのスマートフォンでも利用しやすいのが特徴です。データの正確性やナビの精度が高いのも特徴で、カーナビとして利用している人も多く、中国では主要な地図アプリとして利用されています。
高徳地図のインストール方法
高徳地図は、中国のApple StoreまたはGoogle Playからインストールしてください。日本のApple Storeからはインストールができません。サイトのリンクなどから飛んでも、日本のApple Storeにつながった場合は「お住まいの国または地域ではご利用になれません」と表示されます。
また、高徳地図をインストールして利用するには、電話番号でのID登録が必要です。日本の電話番号のスマートフォンでは登録できません。登録には現地回線対応の中国電話番号のスマートフォンか、中国電話番号付きのSIMが必要になります。
高徳地図の使い方
高徳地図の基本的な使い方は、Google Mapと同様です。ホーム画面(地図画面)の検索バーに目的地を入力すれば、現在地からの距離や移動方法がわかり、周辺情報なども取得できます。移動手段を先に選択してからの、ルート検索も可能です。
中国語の入力が難しい場合は、サイトや翻訳アプリから、コピー・ペーストして入力してください。
移動手段は地下鉄やバス、自動車や自転車、徒歩などの選択肢があります。移動手段は中国語表記ですが、わかりやすくマークがついてるので、直感的に判断できるでしょう。Google Mapを使い慣れている人であれば、ある程度直感的に使いこなせるはずです。
高徳地図の主な機能
高徳地図に備わっている主な機能について紹介します。現地での移動に便利な機能もあるので、ぜひチェックしてみてください。
- 渋滞や工事などの交通情報や天気情報の取得
- お気に入り登録
- 車椅子対応ナビ
- 配車機能
- スターバックス通り道受け取りサービス
おすすめなのが配車機能です。中国で普及しているQRコード決済アプリ「アリペイ」と連携しており、配車依頼をアプリ決済でできます。
連携しているタクシー会社が多いので、確実に配車してもらえるのが強みです。スマートフォン1台で地図検索から車の手配ができるので、中国旅行で非常に役立ちます。
百度地図
百度地図は、中国の百度社が提供している、国際地図サービスです。百度といえば、中国を代表する検索エンジンで、中国版Googleと言われています。200以上の国と地域に対応しており、WEB版と地図アプリでの利用が可能で、デバイスに合わせて使用できます。
オフラインでも地図を閲覧できる機能(要事前ダウンロード)があるので、中国渡航の際、万が一インターネット環境がない状況下でも安心です。
新世代の人工知能地図アプリで、精度の優れたルート計画やナビ、位置情報の照会のほか、観光などの旅行関連サービスを提供してくれます。
百度地図のインストール方法
百度地図は、App StoreやGoogle Playからインストールが可能です。各アプリストアで、「Baidu map」と検索するとヒットします。
百度地図は国際地図なので、日本で普段利用しているスマートフォンでのインストールが可能です。インストールしてアプリを開くと、日本語で、アプリに許可する権限の確認などの初期設定があります。通知やマイクのアクセスなどは、許可しなくても問題なく使用できますが、ナビ機能の使用には位置情報サービスの許可が必要です。
後は利用規約に同意すれば、地図情報サービスの利用を開始できます。
百度地図の使い方
百度地図も、基本的な使い方は高徳地図とおおむね同じで簡単です。 Google Mapに似ているので、こちらも直感的に使えます。
トップ画面上部の検索バーに、目的地やワードを入力すればスポット検索が可能です。スポット検索をした後、下部に表示される目的地の右側にある矢印マークをタップすると、ルートが表示されます。
高徳地図と同様、移動手段からのルート検索も可能です。 移動手段は、トップ画面の下側に表示されているか、下部にある「出向」をタップすると出てきます。
高徳地図との違いは、一部日本語での入力が可能な点です。変換可能な日本の漢字を中国語の簡体字に変換してくれるので、より直感的に利用できるでしょう。
百度地図の主な機能
百度地図では、オフライン地図の閲覧機能以外にも、役立つ機能があるのでチェックしてみてください。
- 翻訳アプリ
- 道路混雑状況の確認
- 人気観光スポット表示
- 配車サービス
- 初心者ドライバー向けナビ機能
百度地図の機能の中で、特に便利なのが翻訳アプリです。トップ画面下の「出向」を押して表示される移動手段などのアイコン一覧の中に、百度翻訳アプリがあります。Google Mapの使えない中国では、当然Google翻訳も利用できません。
正しい目的地の入力に役立つほか、簡単なフレーズの訳や発音も調べられるので、アプリとしては日常的に役立ちます。
「高徳地図」と「百度地図」はどちらを使うべき?
「高徳地図」の利用にあたっては中国電話番号のスマートフォンやSIMが必要なので、多くの人が「百度地図」を選ぶことになるでしょう。
しかし、「高徳地図」も多くの機能を備えており、Google Mapの代用として充分な機能を備えています。どちらも使えるなら、実際試してみて、自分が使いやすいほうを選ぶべきでしょう。また、地図アプリは、情報更新のタイミングがアプリによって異なるので、可能なら併用してみても良いかもしれません。
いずれにしても使い勝手がポイントになるので、使いやすい地図アプリを選びましょう。
中国で地図アプリを使う際の注意点
地図アプリを、中国で使う際の注意点について解説します。中国で地図アプリを使う際は、準備が大切になるので、以下の2つのポイントをおさえておいてください。
- 事前にアプリをダウンロードしておく
- ポケットWi-Fiを用意しておく
精度が良く直感的に使える地図アプリも、準備を怠ってしまっては、快適かつ便利に使いこなせるとは限りません。それぞれ詳しく解説していきます。
事前にアプリをダウンロードしておく
地図アプリは、事前にダウンロードしておくのがおすすめです。事前に入手しておけば、予習もでき、操作感も確認できます。中国に渡航してから、慣れない中国語の地図アプリを使い始めても、現地で使い方に手間取り、無駄な時間を取られかねません。
高徳地図や百度地図以外の地図アプリを使うなら、渡航前にダウンロードができるアプリを選びましょう。事前に操作を試せて安心です。
ポケットWi-Fiを用意しておく
中国で地図アプリを使うなら、インターネット接続を安定させるために、ポケットWi-Fiを準備しておきましょう。
接続が不安定な環境では、位置情報が正しく反映されず、地図アプリを正確に使いこなせません。
中国にもホテルや飲食店など、公共の場にフリーWi-Fiはありますが、基本的にSMSでの認証が必要です。接続の手間があり、使える場所も限定的です。加えて、不特定多数の人がアクセスするため、接続が不安定になったり、通信速度が遅くなったりします。
フリーWi-Fiなら屋内・屋外を問わず常に快適にアクセス可能です。地図アプリを存分に使いこなせるでしょう。
中国で地図アプリを使うならポケットWi-Fiは必須
中国で地図アプリを使うなら、ポケットWi-Fiは必ず用意しておきましょう。
中国では厳しい情報規制のため、日本で馴染みのアプリやWebサービスが使えません。地図アプリだけでなく、連絡手段や決済手段など便利なスマホの機能を使うためにも、常時繋がるインターネット手段は欠かせないでしょう。中国で自由にインターネットを使うには、ポケットWi-Fiは必須です。また、VPN付きであれば日本と同じようにGoogleマップが使えます。
「海外WiFiレンタルショップ」では、中国で使えるVPN付きポケットWi-Fiをご準備しております。また、中国では1GB 600円〜と通信費も安く、「業界初!電源オフの日は通信費が0円」を実施中。通信費を安く押さえて、中国で安心してネットが使える海外WiFiレンタルショップを、ぜひご利用ください。
中国で使える地図アプリに関するQ&A
-
Q中国でGoogleマップは使えますか?使えないのはなぜ?
A中国ではGoogleマップは使えません。中国政府により厳しく情報を統制したり、地理情報の持ち出しを規制したりしているのが、原因です。
-
Q中国で代表的な地図アプリにはどのようなものがある?日本語対応している?
Aメジャーなものでは「高徳地図」と「百度地図」があります。「高徳地図」も「百度地図」も中国語のみで、日本語対応していません。
-
Q中国でVPNを使えば、GoogleマップやSNSも自由にできる?
AVPNを使えば、GoogleマップやSNSが利用できます。しかし、中国政府が認めている通信サービス以外は違法として、近年ではVPNの取り締まりを強化しています。
すべてのVPNが安全ではないので、無料のものではなく、有料のものからセキュリティ対策がしっかりしたものを選びましょう。
【1台で135ヵ国対応】海外行くなら
「海外WiFiレンタルショップ」にお任せ!
TOPへ戻る ▲